2020年産小麦の栽培レポートをお届けします。

村山うどんの会では会の設立より14年間、「小麦増産プロジェクト」と銘打って武蔵村山産小麦の増産を目指した活動を続けています。
2019年産では会創設からの悲願であった「会員店による通年での武蔵村山産小麦配合うどんの提供」を実現し、大きな成果を挙げることができました。

今年も増反を行い当会史上最大の7反を作付けするとともに、1反当たり収量の増大も目指して、武蔵村山産小麦の更なる増産を実現する計画です。
予定通りの収量が採れれば、武蔵村山産小麦配合うどんの通年提供を行う会員うどん店の店舗数を増やすことができます。
また、従来のオリジナル半生麺の他に、地粉乾麺の製造・販売などの検討も可能になり、市民や武蔵村山を訪れる方々はもちろん、全国各地で更に幅広く村山かてうどんをお楽しみいただく道が大きく拓けると考えています。

村山うどんの会の活動を支え続けてくださっている石川園農園主の石川さんと会員うどん店の店主・女将たちがタッグを組む新体制により、畑から飲食・小売店舗までを見渡した6次産業化も視野に入れて活動の様子をお伝えしていきますので、今年度も本プロジェクトへのご協力とご声援をどうぞよろしくお願いいたします!


牛糞堆肥の散布および堆肥散布機の操作練習

 

2019.9.12
牛糞堆肥の散布を行い、2020年産小麦栽培の準備がいよいよ本格的に始まりました!
この日は今年購入した堆肥散布機の操作練習も兼ねての作業。
石川農園主が畑に出て1日がかりで畑で格闘した結果、なんとか使い物になりそうな見込みが立ったとの報告をいただきました☆

堆肥の積み込みが出来れば、後は機械を操作しながら撒き進めるだけ。スコップで機械の荷台に堆肥を積み込むのもなかなか大変なことではありますが、従来すべて手作業で行ってきたことを考えれば格段にラクになります。

石灰散布と耕耘

2019.9.13
増反用に新しくお借りした畑に、石灰散布とトラクター耕耘を行いました。
今年度の作付は6.7反を予定していて、昨年度の5.5反から作付面積を大きく増やすことになります。この境目は大きく、これまで1日程度で終えられた作業の中には2日、3日がかりとなるものもいろいろ出てきます。
そして台風シーズンも始まって、予定した作業日に当たってしまうこともあるのが悩ましくもあり・・

堆肥を入れる作業はこのあと援農会としても実施予定。
年々新しい挑戦が続く小麦増産プロジェクト、今年も着々と進行中です!

圃場整備(援農会)

 

2019.9.19
この日は圃場整備。この週の始めから予定していたのですが台風がきたため中止となり、この日ようやく援農の場を設けることができました。

すでに石川農園主が進めてくださっているのに続いて、他の畑にも牛糞と苦土石灰を入れて行きます。これまでは援農も手作業で行っていたので、機械化してだいぶんラクになりました。単一目的の機械ですが、作付面積が増えるほどにあるとないとでは大違いです。

まっすぐな線が描かれてきれいに整った畑を眺めていると、「今年もいよいよ始まるぞ!」と気分が高まります。来年の6月、この畑に黄金色の小麦が元気に育つ景色を見るのが今から楽しみです(*^-^*)

それと。
今年度から小麦増産プロジェクトチームに新しいメンバーが増えました☆
今年度もますますよい小麦が元気いっぱい育つように、村山うどんの会一同がんばります!

圃場整備(苦土石灰散布・援農)

 

2019.10.21
播種前の圃場整備として土壌改良材「苦土石灰(くどせっかい)」を散布しました。
苦土石灰を混ぜることによって土を中性やアルカリ性にすることができ、植物の根を強くする効果が見込めます。

この日は一休大将と満月うどんの大将&若女将が援農。
新調した満月若女将の赤い作業着は作業後足下が真っ白になり、紅白でなんともめでたい感じになっていました(笑)

7反のうち3反の作業が終わりました。このところ雨にたたられることが多く、本当は明日も作業を予定していたのですが延期となりました・・残念。
ちなみに、散布後の畑の写真をよく見ると左右で石灰の感じが違うのが分かります。
これは左が手作業で、右が機械散布のため。農業機械って優秀ですね。

圃場整備(苦土石灰散布)

2019.10.24
残り4反の苦土石灰散布を終えました。
今年は降雨多量で土が乾燥せず、そこにトラクターで耕耘作業をしたせいか土が固まってしまっています。
播種作業に支障が出なければいいなー・・(by石川農園主)

播種(援農1日目)

 

2019.11.3
いよいよこの日がきました!播種(種蒔き)。これから小麦が育ち始めます!!
今年から村山うどんの会の武蔵村山産小麦を使ってくださっている「石窯パン工房もりのこむぎ」の店長さんも参加されて大活躍☆

数日前に播種準備として基肥散布とトラクターによる深耕を行ったのですが、その後大雨で土が硬くなり播種機が前に進まないという事態に・・。
やむを得ず、既に済ませていたトラクターでの耕耘とローラーによる土壌の均一化作業(これをすると種が入る深さが整うので、生育した小麦の高さがそろって結果収穫作業がしやすくなるのです)をもう一度やり直しました。まさに二度手間;;
この経験を教訓にして作業計画を見直そうと思います。

播種(援農2日目)

 

2019.11.4
7反ともなるとなにかと作業が数日がかりに。昨日に引き続き援農会で播種を行いました。
縄摺り(なわずり)をして地面に播種する位置の印をつけ、手動播種機操作で種を蒔いていきます。この機械、種を落とす量の調節から土の処理までひとりでがんばってくれる優秀選手☆
播種が終わり、これから種が発芽し、小麦が育っていくのがとても楽しみです!

ここでちょっと農家さんの昔話を。石川農園主の農家仲間の方の小学生時代のお話。
麦蒔きが終わると「どじょう粥」を食べる習慣があったそう。
どじょう粥とは粥の中にうどんを入れたもので、これはまだ米が貴重だった時代の、カサ増しのための知恵。労働のご褒美として出されるこの粥を、その方は「お米が食べられる!」と喜んだのだそうです。
が、その横から「俺はどじょう粥のどじょう抜きが好きだ」と語るお父さんの声も聞こえたとか・・(笑)
そんな昔の農家さんの日常の様子を聞けるのは、いま一緒に作業する我々にとってのご褒美かもしれません(^-^)

発芽

 

2019.11.11
芽が出ました!わーい(^O^)
おそらく昨日(10日)発芽したと思われ、全長約3cm。
各圃場は概ね順調ですが、なぜか1ヶ所だけ発芽不良。一因として考えられるのは、土が硬く播種溝が埋まらないまま空間が出来たせいかな、と・・
まだ土の中にいる種たち、がんばれ−−っ!

除草

2019.11.19
圃場の様子を見に行くと、播種より前の収穫時に圃場に落ちたまま土の中で眠っていた子実が発芽していました。
これはせっかく芽を出したのにかわいそうですが、雑草と同じ扱いをします。つまり除草する。例年は作間に草が目立ってくる1回目の麦踏みの頃(12月〜1月)に取り除いています。
今回はそれらが小さい今のうちに、耕運機のロータリーでかき回すことにしました。全体の半分が終わりました。

除草と麦踏みローラーの試運転

 

2019.12.16
播種後約40日。引き続き耕耘機による除草作業をしました。

2019.12.21
ローラーの試運転を兼ねて一部の圃場でちょっと麦踏み。土が濡れているためローラーに土が付着しやすく、途中土の除去をしながらの作業で苦戦;;
明後日23日は麦踏み援農会の予定だけど、前日(明日)雨が降ったら中止せざるを得ないので・・晴れるといいなぁ(願)


畑から教室への贈り物

 

2019.12.22
村山うどんの会が開催している手打ちうどんと地粉メニューの教室「めんくい倶楽部」にうれしい贈り物が☆
農園主の石川さんが、今年6月に収穫したうどん用小麦粉(中力粉)、農林171号(ユメカオリ・強力粉)、そして石川さんの畑で採れたキャベツ、大根、長ねぎを届けてくださいました!

野菜のみずみずしさと元気のよさに、調理担当のベテラン講師はかなりテンションが上がった様子で、切ったり煮たりしながら「みずみずしい!」「おいしそう!」と何度も言っていました。
キャベツの葉をはがしているときのパリパリと活き活きした感じを見て「キャベツが『やめてー 』 って言ってるみたい(笑)」なんて冗談まで飛び出したりして(笑)

小麦粉は講師と生徒さんたちがうどんの打ち比べ、食べ比べをし、野菜は調理チームがおでんに仕上げてうどんに添える“かて”にして、みんなでおいしくいただきました♪
石川さんを含めたメンバーたちが畑からうどん教室までつながっている村山うどんの会。すてきだなぁ。温かいなぁ(*^-^*)
石川さん、どうもありがとうございました!

麦踏み(1回目)

 

2019.12.29
23日に予定していた麦踏み援農会は結局雨で中止となり、この日ようやく1回目の麦踏みをしました。
耕耘機に取り付けた麦踏みローラーを使って作業をします。
暖冬のため生育が想定より早過ぎている様子。第2回の麦踏み援農会は2月に予定しているのですが、圃場の様子によってはちょっと早めて1月中旬に踏むかどうかを判断するような感じです。

麦踏み(2回目)

 

2020.2.2〜3
2回目の麦踏はやはりちょっと早めて、この2日間で行いました。
これも暖冬の影響で、本来なら横に広がる株が上に伸びてしまっていて、少しでも成長を遅らせることで頑丈な茎を育て倒伏を防止するために、この日急きょ実施となりました。
もともと予定していた第2回麦踏み援農会は、そのまま第3回として開催する予定です。

小麦栽培とうどんの紹介動画に出ました!

2020.2.14
多摩地域の観光振興を目的に設立した「多摩観光推進協議会」の公式サイトである「AnotherTokyoTAMA」(略称AT TAMA)に、石川農園主と会員うどん店「一休」の店主が出演しました。
「AT TAMA」公式サイト

「多摩のうどんについて詳しく見る」というタイトルの動画に出ています。
とてもすてきに仕上がっていますのでぜひご覧くださいませ(^_-)b

麦踏み(3回目)

 

2020.2.19,21
17日に予定していた麦踏み援農会は、またもや雨にて中止に・・。
天候のことはどうにもならないものとはいえ、でも、でも!なんで援農会を企画する度に雨なんだよぉーーっ(涙)

平日は援農会をすることが難しく、石川さんの農家仲間さんがお手伝いくださって2日がかりで麦踏みを済ませることができました。
ご自身の畑作業もあるのにこちらをお手伝いくださって、感謝感謝です。
本当にありがとうございましたm(__)m

踏まれて丈夫に育つという小麦。
雨が多い今期の小麦栽培ではあまり会えていないけれど、精一杯応援してるから元気に育ってね。

中耕

 

2020.3.6-12
固くなった土を軽く耕すことで土の通気性と水の通りをよくし、小麦の生育を促す作業、それが中耕(ちゅうこう)。今年はやはり生育が早いようです。
青々と立派で元気に育っていてうれしい(*^-^*)

新型コロナの感染が拡大していて、なんだか世の中が不安定になっています。
各地からイベント中止のニュースが出ていますが、小麦増産プロジェクトの中にも援農会や収穫祭など人が集まるイベントがあって、中耕のための援農会も中止となりました。
屋外作業なので大丈夫かなと思う部分もあるのですけれど、ウィルスのことがよく分からない中で不安もあり・・そうなると中耕作業は石川さんおひとりにお任せすることになってしまいます。
早く事態が収束しますように・・。

観察

 

2020.3.23
お天気がよいので畑に出向いて小麦の生育状況の確認をしてきました。
小麦たち、スクスクと育っていました!
40〜50pになっていて、今年は特に成長が早いのかしら・・と思ったり。

そうそう、畑の脇の砂利道が舗装されていました。一部ではありますが、歩くにも運転するにもとても助かります。

観察 〜まさかの降雪

 

2020.3.29
ここにきてまさかの降雪。
畑を見に行ったら・・すべての圃場で折れ曲がり倒伏していました(涙)
折れた茎は回復しないので、あとは曲がっているものの回復を期待するしか・・。麦刈りが心配です;;

出穂!

 

2020.4.11
小麦の穂が出ました!出穂(しゅっすい)は発芽とともにうれしい瞬間☆
麦の穂は茎の中を登ってきて顔を出します。例年より少し早い(10日程度)出穂となりました。
先日の降雪で倒伏した各圃場ですが、それなりに回復した様子。すこしホっ。
一部追肥をしました。

開花☆

 

2020.5.1
出穂後、開花しました!
どんどん小麦らしい姿になってきて、うれしくてワクワクしますo(^-^)o

登熟・黄化

 

2020.5.1
登熟(出穂の後で成熟していくこと)の状態がまばらで、黄化(茎が枯れて緑色から黄色に変化していくこと)も不均一に。
ちなみに黄化が早いのは以前に発芽が遅れていた圃場で、他を追い越した形で自然の不思議を感じます。

2020.5.8
雪で倒伏した小麦が回復しました。よかったーー

2020.5.23
実がつくと雀がやってきて食べてしまうので電気案山子(電鈴)を設置しました。

2020.5.31
登熟・黄化が進み、まもなく麦刈りです!
今回は穂が大きく、計画通りかそれ以上の収量が期待できそうです☆

収穫

 
2020.6.9,16
小麦畑が黄金色に染まり、今年もいよいよ収穫の時を迎えました。
なのですが・・
念には念を入れて、2週に渡り計4日間の収穫援農を予定していたものの、まさかの全て降雨。
今日がダメなら明日、それもダメなら来週・・と予定を変更し続けたものの毎度の雨、雨。こうなると、それぞれが仕事を持ちながらの援農はお手上げなのです;;
結果、石川さんおひとりで7反分の収穫作業となり、規模が規模なだけに負担は計り知れません。それでも小麦は待ってはくれないから、できるだけベストなタイミングで刈ってあげないといけなくて・・。
今後の小麦栽培と援農体制について、もっともっと真剣に考えないといけないと実感します。

とはいえ一方では、これまで見守ってきた小麦たちがいよいよ粉になりうどんになる日が近いことはうれしいことで。
ご尽力くださった石川さんに感謝しつつ、新粉に出会えるのを楽しみにしたいと思います。

乾燥・選別・袋詰め

 

 
2020.7.2-3
雨続きの中、天候を見ながら収穫した子実を乾燥させて選別機にかけ、袋詰めをします。
ずらり並んだ麦粒の詰まった袋たち、壮観です。

収量が多いと、収穫し脱穀した子実が全部は乾燥機に収まりきらないので、残った分は手間はかかるけれど天日干しにします。
作業中に落ちた子実を、鳩さんが食べに来ました。

運搬・収納

 

 
2020.7.7
袋詰めした麦袋を保管所に収納します。
これが実はとんでもない重労働で;;
この時にまだ在庫がある前年収穫分との入れ替え作業もするので、重さ30kgの麦袋をかついで、運搬用軽トラックの荷台からの上げ下ろしをしつつ、仮置き場と保管所を何往復もしながら小麦をあるべき場所に納めていくわけです。
なおかつ今年は大豊作だったので物量自体が例年より多く、さらに過酷さは増します。

援農チームの女子たちは農作業にはかなり強いものの、こういう力作業はさすがに男性でないと難しい。
ということで、今回は一休と満月うどんの大将ふたりが出向いて作業をしました。これも大事な援農です。
でも力持ちがふたりいると作業もあっという間。なんと1時間ほどで完了☆
これで無事、播種から収穫後の作業まで、全ての農作業が終わりました。

ここから先はいよいよ粉に挽いてうどん店の元へ!
待ちに待った2020年産小麦がみんなの手元に届く日はもうすぐです。

2020年産小麦栽培の総括

2020.8.1
2019年11月に播種(はしゅ)し、2020年6月に収穫した村山うどんの会による武蔵村山産小麦の総括は下記の通りとなりました。
・総作付面積:6,824u(約7反) ※前年度:5,021u(約5反)
・総収穫量(麦粒):2,718kg ※前年度:1,802kg
・製粉した場合の小麦粉の量(算出による概算値):約1,903kg ※前年度:約1,260kg

増反に伴い計画を超える収量を確保することができ、小麦生産の面では大成功と言えると思います。
今回の増産を受けて、これまで2店舗だった「武蔵村山産小麦配合うどんの通年提供店」を4店舗まで増やすことが決まりました。第一に掲げた目標の達成をとてもうれしく思います。

併せて、かねてより懸案としていた乾麺製造も視野に入れることが可能となり、小規模の乾麺製造を請けてくれる製麺所探しという難題はありつつ、それが見つかれば実現可能な段階まで前進することができました。

一方で援農面としては、1年を通してこれまでにないほど悪天候に見舞われ、最終段階の収穫に至っては未だかつてない雨天続きな長梅雨の影響により、予定した日程で一度も援農ができないまま、規模が増大した作業を農家さんだけで行っていただく事態となりました。
メンバー全員が本業を持ちながら援農を行うことが前提の農業プロジェクトの、大きな課題が浮き彫りになったと思います。

もう一点、新型コロナウィルスの感染拡大防止のため、毎年開催していた収穫祭「麦秋を喰らう会」を始めとしたいくつかのイベントを中止もしくは縮小せざるを得ず、当会の活動趣旨である「村山かてうどんを通した武蔵村山の発信」における“発信”の部分がままならない状況となったことも想定外の事態でした。
発信できなくても小麦の生長は待ってくれないので、粛々と農作業のみを進める終盤戦となったのは残念なことでした。

それ以外にも、規模の拡大に伴って顕在化した課題はいくつかあり、中でも「小麦の保管場所の確保」「製粉所の確保と製粉フローの円滑な運用」はすぐにでも改善に取り組むべきものと考えています。

小麦栽培では約8か月間に渡る畑での農作業だけでなく、収穫後もほぼ1年を通して生産者側で様々な作業が続きます。その中で、我々のような小規模生産者にとって、製粉や製麺といった面で時勢を背景とした障壁に直面することも多くなってきています。
我々が小麦栽培への取り組みを始めた背景には小麦栽培農家の減少という問題があったわけですが、今回はその減少する要因を身を以て感じることとなりました。

今回未踏の7反を経験することで、とても大きな学びと気づきがありました。
このことは、これまで一貫して拡大路線を歩み前進し続けてきた我々に、一度立ち止まって深く考えることの必要性を投げかけてきました。
そこには踏み込まなければ見えなかった景色がありましたが、挑んだからこそ届いた壁は、乗り越えることで将来の新たな道へ進むことができる前向きな宿題だと思っています。

今年作付けして2021年に収穫する小麦栽培については、まだ収束が見えないコロナ禍に対して守りの態勢を取ることと、併せて今の気づきや課題に取り組む余力を作るために、一度規模を縮小して計画を見直したいと考えています。
長く続けるために、関わる全員にとってのあるべき、望むべき姿を探してバランスを取りながら、必ずしも拡大には限らない前進を続けて行きたいと思います。

新粉打ち

 

 

2020.8.4
この時が来ました!収穫した小麦の新粉打ちです!!
今年はここまで、なんだか無性に長かった気がします・・(笑)

結論から言うと、今年の石川園の小麦はかなり上出来☆
試し打ちをした会員店大将たちも手打ちうどん講師もそろって高評価。試食に参加したメンバーにも好評で、例年以上においしいうどんになっていると思います。

上段左上が一休大将、右上が笑乃讃大将が打ったうどん。
加水率も麺線の太さも違いますが、いずれもツヤが良く、武蔵村山産らしい食感とそれぞれの味わいがありました。

下段は村田講師の製麺。
こちらはリモートでのレポートでしたが、やはりツヤも味も良くて、昨年と比べて段違いにおいしくなっているとの評価でした。

質が上がった理由は土壌なのか、天候なのか、種なのか、はたまた石川農園主の小麦愛なのか(これだけはいつも間違いない。)、いずれにしても過去ベストの仕上がりに一同大満足の新粉打ちとなりました。

これから計7店舗の会員店が参加する「村山地粉うどんフェスタ2020」の開催準備が進められ、じきに一般の方々にもお召し上がりいただけるようになります。
今年はこれまで店舗では提供したことがないような製麺をしたうどんが登場するという話も・・!?
8月下旬には詳細をリリースできると思いますので、どうぞお楽しみに!

村山地粉うどんフェスタ2020&村山地粉パンフェア2020

2020.9.4-17
コロナ禍の影響で例年開催・出店している各種イベントが全て中止となった中、会員店舗での小規模かつ密を避けた運営が可能と判断し、石川農園主と会員たちが武蔵村山で大切に栽培した小麦の味を、地域に根差した日常食の範囲内でみなさまにお楽しみいただくべく、十分に企画内容を検討した上で今年も「村山地粉うどんフェスタ」と「村山地粉パンフェア」を同時開催いたしました。

例年は期間中、店舗ごとの提供日を決めるリレー方式で運営していましたが、今年は短期間に特定の店舗に来客が集中しないよう、2週間の開催期間中全ての参加店舗にて同時に地粉うどんをお召し上がりいただけるように。
6店の店主たちがそれぞれに配合を決め、技を駆使して腕をふるった武蔵村山の地粉うどんと人気パン店が焼き上げた小麦の香り豊かな地粉パンを、食べ比べを楽しみつつお楽しみいただきました。

 

 

今回の目玉は、なんといっても地粉フェスタ史上初の「武蔵村山産小麦100%」で打ったうどんの提供。個性の強い武蔵村山産小麦のみでの製麺に一休と青柳の2店が取り組んでくれました。
混じり気なしの武蔵村山の味をお楽しみいただけたと思います。

 

かたくりの湯・大の一とぼん太でも史上初の試みが。
この2店では当会契約の製麺会社の手切りうどんを使用しているのですが、製麺会社さんのご協力により今回のイベントに合わせて、武蔵村山産小麦をふんだんに使って特別製麺したうどんを提供しました。
通常使用しているうどんより風味が濃いうどんをお召し上がりいただきました。

 

当会では会員うどん店に対して小麦の配合やつゆ・かての仕立てをあえて指定しないことで、その店ならではのおいしさを食べ比べつつお楽しみいただいています。
笑乃讃ではまだ暑い時期でしたのでうまみたっぷりの季節限定トマトつけ麺が大好評。
長嶋屋は土鍋で提供される肉汁と彩りに合い盛りされた練り込み麺が人気でした。

 

ラトリエ・アンソレイエともりのこむぎの2店でも、特製のバゲット、フルーツたっぷりのデニッシュ、食パン、あんぱん、が提供されました。
焼成で仕上げるパンはうどんよりも小麦の風味が感じやすく、武蔵村山産小麦をいっぱいに味わっていただけたと思います。

市外からのお客さまも多数お越しくださり、またメディアにも取り上げていただいて大いに盛り上がった、2020年の「村山地粉うどんフェスタ」と「村山地粉パンフェア」。
当初はまだ小麦の収穫量が少なく期間限定でしか提供できないため、年に一度みなさまに武蔵村山産小麦を味わっていただく機会として2013年からスタートした村山地粉うどんフェスタ。
今年で8回目となり、小麦の増産によって提供できるうどんの量が増え、ポスター掲示等でご協力いただく市内の事業者の方も年々増えて、今や武蔵村山での秋の恒例イベントにまで成長しました。

小麦増産プロジェクトが一定の成果を得たことで、今秋から年間を通して村山地粉うどんが食べられる通年提供の会員店が増える予定もあり、今後は期間限定イベントではなく、いつでも地粉うどんをお召し上がりいただける態勢が整いそうです。

この地粉イベントをもって2020年度の小麦増産プロジェクトは完了となります。年明けからはコロナ禍でいつも通りにいかないことが続きましたが、最後は恒例のイベントで幕を下ろすことができ何よりと思っています。
今期も1年間、この小麦栽培レポートにお付き合いくださいましてありがとうございました。
引き続き2021年度もどうぞよろしくお願いいたします!

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2020年産小麦の栽培レポートをお読みくださってありがとうございました。
今年度は当会として史上最大となる7反の作付けを行い、計画を超える収量を以て小麦栽培の1年を終えることができました。
ご支援、ご協力くださった全ての方々に厚く御礼申し上げます。

小麦増産レポートはこれからまた2021年産小麦栽培へと展開していきます。
農業とサービス業が共にあること。その、双方が楽しく幸せな形を模索しながらの我々の新たな挑戦を、引き続き見守っていただければ幸いです。
これからも小麦増産プロジェクトは着実に歩み続けます!

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