2021年産小麦の栽培レポートをお届けします。
村山うどんの会では会の設立より15年間、「小麦増産プロジェクト」と銘打って武蔵村山産小麦の増産を目指した活動を続けています。
2020年産では未踏の7反の栽培に取り組み、見事な大豊作で成果を納めた小麦増産プロジェクト。同時に規模を拡大する過程で生じる課題にも直面し、農園主、小麦増産メンバーともに大きな学びと気づきを得ました。
今秋作付けして2021年に収穫する小麦栽培については、まだ収束が見えないコロナ禍に対して守りの態勢を取ることと、併せて前年度に得た気づきや課題に取り組む余力を作るため、一度規模を縮小し、計画を見直す1年とすることを決めました。
具体的には作付面積を4反としますが、昨年度の大豊作により今後も供給量を減らすことなく確保できる見込みです。
また、これも長らく懸案だった武蔵村山産小麦100%の乾麺製造にも取り組むことが決定しました。日持ちし用途が広い乾麺の製造実現は、小麦増産プロジェクトにとってかなり大きな前進となります☆
昨年の十分な成果のおかげで一度ゆっくり見直す機会を得たと捉え、今期も前進しつつ武蔵村山産小麦栽培に取り組んで参りますので、みなさままた1年間どうぞよろしくお願いいたします!
■ 圃場見回り・除草
2020.9.17
収穫から4か月ほど経った今の小麦畑。
石川農園主が手入れをしてくださっています。
左の写真は約2週間前に耕耘・除草をした圃場、右はこれから除草をする圃場。
この後幾度かの圃場整備と準備を経て、いよいよ11月初旬に播種を行います!
■ 播種準備(圃場整備)
2020.10.25-26
来週実施予定の播種(はしゅ)に向けて、圃場の整備を行いました。
土に肥料を入れたら耕運機で耕し、ローラーで平らに均して仕上げます。
均すことで蒔いた種の日当たりが均一になり、また、育った小麦の高さがそろうのでコンバインでの収穫作業がスムーズかつ効率的にできるようになるのです。
畑が整ったら縄ずりのためのポイントマークをしてこの日の作業は完了。
2日間とも晴天に恵まれて、秋晴れの下で気持ちよく作業が進みました。
あとは1週間後の播種までの間に雨が降らなければ最高の状態で播種できそうです!
ところで今回またまた新兵器が登場。
その名も「まくぞーくん」☆
肥料の散布に使用したのですが、このかわいらしいフォルム、そしてセンス抜群のネーミング!なかなかに秀逸です(笑)
小麦増産プロジェクトメンバーにまたひとり(?)、強力なサポーターが増えました。
■ 播種
2020.11.1
いよいよ播種。新しい小麦の命を整地した畑に植え付けます。
これまで何度も行ってきた作業を、初めてのメンバーも交えつつ進めて行きます。
小麦が育つまっすぐな畝は石川農園の誇り。線引きをし、種蒔き機で種を撒きました。
今年も元気に育て!武蔵村山産小麦☆
■ 生育観察
2021.2.1
播種から3か月。
石川農園主が麦踏みをしてくださり、小麦は元気に育っています。
寒いころに踏まれてなお伸び、強くなっていく小麦。
いろいろ厳しい時勢ですが、我々も小麦のように強くありたいと思います。
■ 収穫
2021.6.1
麦秋。小麦が実り、収穫を迎える季節。
今年もこの日を迎えることができました。
武蔵村山の地で実った黄金色の小麦畑は、いつ見ても美しく、感動的です。
今年の収穫は当会会員の援農はなしに、石川農園のみで行うことになりました。
正直なところ、順調とは言えなかった今期の小麦栽培。長引くコロナ禍の影響は畑にも及び、播種以降は会員が集って共同作業や懇親を行うこともままならない状況が続きました。
そして元々懸案事項が多かった小麦栽培を取り巻く環境は更に厳しさを増し、取り組み方として様々なことを見直さざるを得ない状況になりました。
ここで文字にすることは簡単ではなくてみなさまに上手くお伝えすることが難しいのですけれど、時代の流れ、人や物を取り巻く環境の変化、時勢の変動を踏まえてたくさん考えた結果、今回の収穫を以て「小麦増産プロジェクト」としての活動は一旦終了することにしました。
ただしこれは小麦栽培の現場を会員全体による援農で担うことを終了するというだけで、プロジェクトを通して学んだことを会として活かしつつ、会員でもある石川農園主にご協力いただきながら「地産地消の促進事業」としてこれからも武蔵村山産小麦を守る取り組みは続けて参ります。
小麦はどんな時でも畑で育っていくので。変わらずに強く。
だから我々も時代とともに活動の在り方を変えながらも、小麦への思いは変わらずにがんばり続けたいと思っています。
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2021年産小麦の栽培レポートをお届けしました。
前述のとおり「小麦増産プロジェクト」としての活動は今期を以て終了となりますので、期せずしてこれがこのカテゴリでは最後のレポートとなります。
過去には「このレポートを参考に小麦栽培に取り組んでいます」などのお声もいただいて参りました。長年に渡りご愛読くださいましたみなさまに改めて感謝申し上げます。
どうもありがとうございました。
今後は公式ホームページ、SNS等の別の場で、折にふれて小麦栽培や地粉イベントの様子をお伝えしていきますので、これからも村山うどんの会の活動へのご声援をどうぞよろしくお願いいたします。
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小麦増産プロジェクト/2020年産活動報告
小麦増産プロジェクト/2019年産活動報告